2008年04月29日

生活習慣病予防の最新知識(脳 卒 中)

 かつて日本人の死因の1位は結核でした。それが栄養状態の改善や医療技術の進歩で死亡率が急激に減少し、代わって脳卒中が戦後の長い間1位の座を占めていました。その後、食生活における塩分摂取量を減らしたり、よい降圧剤が開発されたりして、1980年ごろ悪性新生物(がん)に首位の座を奪われ、現在は悪性新生物、心疾患に続いて第3位です。しかし、脳卒中の患者数は増え続ける一方で、2020年には300万人になるとの予想もあります。老人が寝たきりになる原因の約4割が脳卒中と言われています。ですから、脳卒中が高齢化社会のきわめて重要な疾患であることには変わりがありません。脳卒中の診断、治療、予防などについて、日本脳卒中学会理事長の後藤文男慶応大学名誉教授と、磯博康筑波大学社会医学系社会健康医学教授に伺いました。

脳卒中とは

 脳卒中には大きく、>>>続きを読む

2008年04月20日

明け方まで仕事をして「若いころは一晩の徹夜なんて何てことなかったのになあ」などと、職場でぼやいている中高年が多い

「久しぶりに野球をしたら、翌日からだが痛くて痛くて」などと顔をしかめている中高年も。しかし、疲労はからだの警戒警報。疲労とうまく付き合っていくことが、健康の維持・増進の秘けつでもある。疲労の問題に詳しい日本体力医学会理事で日本体育協会理事の吉岡利忠・聖マリアンナ医科大学教授に、疲労について聞いた(3月号では、疲労と病気の関係や疲労回復などについて取り上げます)。

疲労とは何ですか?

  研究者たちはこれまで、疲労に関係する「疲労物質」があるのではないかと一生懸命に探してきましたが、>>>続きを読む

2008年04月09日

ビタミンは、食物の成分のうち、炭水化物、脂質、たんぱく質以外の有機化合物で、体構成成分やエネルギー源にはなりませんが

101501_gif_6036.gifビタミンは、食物の成分のうち、炭水化物、脂質、たんぱく質以外の有機化合物で、体構成成分やエネルギー源にはなりませんが、人間が1日に必要な量はmgとか、時にはそれの1000分の1のμg単位で表されるような微量で、人間の健康保持に必要不可欠なものです。また、人間の体内で合成できないために、食物から摂らなければなりません。栄養素の利用を高め、代謝をスムーズにする働きのため、しばしば3大栄養素をガソリンにビタミンを潤滑油に例えられます。人間に必要なビタミンは、13種類あります(表1)が、その他に、ある種の動物に必要なものや、ビタミンと近い関係にあるビタミン様物質と呼ばれるものもあります。

 ビタミンは、それぞれ特有の作用があり、極く微量で健康維持ができます。偏食や誤ったダイエットなどでは色々なビタミンが不足しやすくなり、不足しているビタミンによって色々な障害が現れます(表)。欠乏症状はいつも肉眼的に明らかに現れるとは限りません(潜在性欠乏症)。進行してから初めて明らかになることがあります。また、ビタミンB1が不足していなくても、著しく炭水化物を多く摂取している場合にはバランスがくずれ、脚気のような症状がでます。

1種類のビタミンが欠乏していることは稀で、数種類のビタミンが欠乏していることが多々あります。ビタミンB2、B6、B12は脳からの色々な刺激を伝えるのに大切な役割を果していますが、不足すると、倦怠感やしびれなどが見られます。小児期にビタミンB1、A、E、Dなどが不足すると正常な成長が障害されます。ビタミンE、D2、Cが不足すると脂質が酸化され、色々な疾患の原因になります。

疫学的にビタミンA、C、E、カロテンの血液濃度が低い人や摂取量の少ない人にある種のがんの発生率が高いことも知られています。胃内では、発がん性物質が作られることがありますが、ビタミンCは発がん物質の生成を抑制します。健康維持に必要なビタミンは微量ですが色々な食品からバランス良く摂ることが大切です。

2007年10月03日

糖尿病になりにくい肥満マウスの飼育に成功したとの報道について

「肥満になっても糖尿病になりにくいマウスを遺伝子改変で作り出すことに、筑波大の松坂賢助教らが成功した。」との記事がありました。

学術的に難しくいいますと、
 
「肝臓で脂肪の合成に関係する「Elovl(エロブロ)6」という遺伝子に着目したうえ、この遺伝子が働かないようにしたマウスを作製した。」

ということです。


簡単に言いますと、

普通は、肥満になると血中の糖を取り込むインスリンの働きが悪くなり糖尿病につながるが、このマウスは太ってもインスリンの効き目が維持されたということです。

「あるマウスに高脂肪食を与えて飼育したところ、通常のマウスと同様に肥満になったが、インスリンの働きが悪くならず、血糖値の上昇が抑えられることがわかった。
糖尿病の新たな治療薬の開発に貢献すると期待される。」

米医学誌ネイチャーメディシン電子版に掲載された。

 
「詳細な仕組みは不明だが、肝臓の脂肪の質が変化することで糖尿病になりにくい体質になるようだ。」 ということで、これからの研究が待たれますが・・・・、


将来的には、健康な肥満人間がどんどん増殖して、地球上の食べ物が底をつき、本当に食糧難の時代が到来する危険が・・・・。

やっぱり、食事管理、スポーツなどでカロリー制限、消費によって、健康体を維持する方が人類の未来ためにいいことだと思います。

くれぐれも食べ過ぎに注意が必要ですね。

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管理人が毎日実行している健康維持法

画像 005.jpg管理人が毎日実行している健康維持法

5時50分起床       時々寝坊するときあり。

〜6時00分トイレ    

6時00分我が家の愛犬「アベル」と家を出る

   ただし、

   家を出て東西南北どちらにいくかは、「アベル」に決定権があり。

   これまでの5年間の経験上わかったことは、「アベル」の散歩コースは毎日変わる。

   多分、自分なりに縄張りにマーキングをして回っているのだと思う。

   ただし、強そうな犬を見るとたびたびコースを変更。

しかしながら、コースは大体決まっている。

・・・話は横道へそれたが、

「アベル」がマーキングするときに合わせて、ストレッチをします。

  屈伸運動、腕立て伏せなど、
  途中怖い大型犬のいる家の前は走り抜けます。^0^


6時50分帰宅

6時50〜7時10分 朝シャン

7時10〜7時30分 朝食しながら新聞を見る

7時50分出勤

   ここで今日初めての夫婦の会話

     私 : 「行ってきます。」  

     妻 : 「行ってらっしゃい。」

     アベル : 「ワゥ〜ン」     


このパターンを毎朝続けています。

おかげで、体脂肪=21.5

人間ドック → 健康状態良好

最後に、水分は十分補給しましょう!

2007年09月20日

メタボリックシンドローム−予防と対策Q&A

メタボリックシンドローム−予防と対策Q&A

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 Q:どうして、内臓脂肪の蓄積がメタボリックシンドローム(MS)、動脈硬化などの原因になるの?

 A:大変複雑で簡単には説明できませんが、現在最も注目され重視されているのは、脂肪組織から分泌されるアディポサイトカインという内分泌因子です。
 ーメタボリックシンドロームの意味ー
メタボリックシンドローム(代謝症候群とも言います)とは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態です。 >>詳細記事はこちら


メタボリックシンドロームの予防対策には
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2007年09月01日

メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)の予防に取り組もう!

食事や運動習慣を見直し、メタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)の予防を目指す取り組みが、全国で活発に行われています。

取り組みの秘訣は、無理をせず、ある程度の期間(半年〜)かけて肥満解消などのプログラムに取り組むことが大切です。

 全国の各自治体が計画している健康づくり事業で、健康相談と運動プログラムが行われているので、是非、参加してみては。

肥満や高脂血症傾向のある40歳以上の方は、特に、要注意です。

 まずは、参加者がメタボリック・シンドロームの指標とされる腹囲や体重、体脂肪などを測定しましょう。

管理栄養士らの助言を受けながら、減量や血糖値低下など、自分に合った目標計画をたてた。自宅で手軽にできるストレッチや筋力アップの方法も学びましょう。

2007年08月18日

メタボリックシンドローム予防 ダイエットの本当の意味は?

ダイエット(英:diet)(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)とは、健康や長寿、美容などを目的として、食事の量・カロリー・食材の種類・バランスなどをコントロールすることである。ただし、現在では、痩身のために行うあらゆること(運動、生活習慣の改善など)を意味して用いられてしまっていることも多い。

「ダイエット」の用語の意味の続きを読む

2007年08月11日

メタボリックシンドローム関連病

一般に30〜40歳代以上の世代から発症しやすくなり、かつその発症に生活習慣(食事習慣、運動習慣、肥満、喫煙、飲酒など)が深く関わると考えられている。

肥満に加えて糖尿病・高脂血症・高血圧・高尿酸血症などの生活習慣病を複合する状態を、医学的にはメタボリック症候群と総称する。

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2007年07月22日

「健康食品」の安全性はの行方? 厚労省検討会の状況です

「健康食品」の安全性はの行方? 厚労省検討会の状況です
2007.07.10

 厚労省は「『健康食品』の安全性確保に関する検討会」の初会合を開いた。錠剤やカプセル状などの「健康食品」の安全性を確保するための方策や、健康被害情報の収集、安全についての情報提供のあり方などについて議論した 


次の検討会を8月に開き、今年度末を目途に提言をまとめる。

 検討会は、医師、薬剤師、消費者団体の代表などで構成される。検討会で議論された主な内容は次の通り――

(1)健康食品の安全性の確保がどのように行われているかを確認する。
(2)錠剤、カプセル状などの健康食品の安全性を確保する方策を探る。
(3)製造段階で危害が発生するのを防ぐ具体的な対策を講じる。
(4)消費者が健康食品についての情報を入手し、安全な食品を選べる仕組みをつくる。
(5)健康被害についての情報を集め、消費者にわかりやすく情報提供する。





健康食品の分類


 ここでの「健康食品」は、健康の保持や増進に役立つ食品として販売されるもの全般を指している。最近では「アマメシバ」、「アガリクス」、「コエンザイムQ10」、「大豆イソフラボン」などが摂取目安量の評価などで話題になった。国が定めた安全性や有効性に関する基準などを満たした「保健機能食品制度」も含め検討する。

 そのうち特定保健用食品(トクホ)は、国がそれぞれに安全性の審査を行い表示を許可しており、安全性が確かめられている。この検討会では対象外となる。
健康食品の安全性確保が求められている
 健康食品の製造方法が変化したことや、さまざまな輸人食品を購入できるようになったことなど、健康食品をめぐる背景は変化している。これまでになかった成分濃縮などで成分を摂取させる錠剤やカプセル状の製品も販売されるようになった。

 中国製ダイエット食品による健康被害の発生が2002年に報告されて以来、輸人食品による健康被害が頻繁に報告されるようになった。「健康食品」から違法の医薬品成分が検出されたり、栄養素の含有量が許容されている上限値を超えるものなどがみつかっている。

 そこで、2005年には錠剤やカプセル状などの食品について、原材料の安全性の自主点検・適正製造規範(GMP)に関するガイドラインが策定された。

内閣府食品安全委員会調査、2006年
* 食品安全モニター(食品関係業務経験者、食品関係研究職経験者、医療・教育職経験者、その他消費者一般)が回答。
* この調査での「健康食品」は、保健機能食品以外のもので、広く、健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるものを指す。


 このガイドラインを基に、民間機関によるGMP認証の取組みが行われている。しかし現時点では製造段階で危険性が発生するのを防止のための確認がすべてにおいて普及したわけではない。検討会では今後、製造段階での危害発生を防止する方策をさらに強化するとしている。
医師や医療スタッフが気付かないことも
 健康食品による健康被害に、医師や医療スタッフが気付かないでいる可能性も指摘された。内田健夫・日本医師会常任理事は「患者の健康被害を疾病としてみているおそれがある」として、医療の現場で認識が十分に浸透していない現状を示唆した。

 日本医師会や東京都医師会では、薬剤師会と連携し、健康食品の情報を収集し専門家により検討を行う体制を整備する考えが示された。

2007年07月20日

40歳以上の男性2人に1人、女性5人に1人が、メタボリックシンドロームまたはその予備群 (厚生労働省「平成17年 国民健康・栄養調査の概要」より。)

40歳以上の男性2人に1人、女性5人に1人が、メタボリックシンドロームまたはその予備群 (厚生労働省「平成17年 国民健康・栄養調査の概要」より。)
 厚生労働省の「平成17年 国民健康・栄養調査」によると、20歳以上でメタボリックシンドロームが“強く疑われる人”は、男性22.4%、女性10.0%で、その“予備群”と見られる人は、男性22.9%、女性8.6%でした。年齢別に見た場合、その割合は40歳以上でさらに増加し、“強く疑われる人”は男性25.5%、女性10.3%、“予備群”は男性25.0%、女性9.5%となり、男性は2人に1人、女性は5人に1人がメタボリックシンドロームが強く疑われるか、あるいはその予備群という結果となりました。
 また、平成17年10日1日現在の国勢調査における男女別・年齢階級別の40〜74歳人口を使って推計すると、40〜74歳におけるメタボリックシンドロームが“強く疑われる人”は約920万人、“予備群”は約980万人で、あわせて1,900万人と推定されます。


 なお、この調査では、腹囲が男性85cm、女性90cm以上で、血中脂質、血圧、血糖のうち2つ以上が基準値を上回っている人を“強く疑われる人”、1つが基準値を上回っている人を“予備群”としています。なお、空腹時採血が難しいため、血清脂質については中性脂肪を除きHDL-コレステロール(40mg/dl未満)のみを基準とし、血糖については老人保健事業の検診と同様に ヘモグロビンA1c5.5%以上という基準を採用しています。
テレビで話題沸騰の体脂肪を減らす救世主!!
「αーリポ酸100」
昨年、厚生労働省が認可したばかりの新サプリメント「αーリポ..



メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム(英 metabolic syndrome、代謝症候群とも)とは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態。WHO、アメリカ合衆国、日本では診断基準が異なるため注意を要する。以前よりシンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群、マルチプルリスクファクター症候群、内臓脂肪症候群などと呼称されてきた病態を統合整理した概念である。

治療

基本的に「痛い」とか「つらい」といった自覚症状に乏しいのが生活習慣病の特徴であり、その治療は「自覚症状の緩和」ではなく、この病態を長期間・慢性的に持続させた結果として生じてくる「合併症予防」に目標がおかれる。メタボリックシンドローム(代謝症候群)の場合、動脈硬化の発生・進展防止が治療目標となり、そのための脂肪蓄積の進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化と、脂肪燃焼を促す目的での運動療法が基本となる。さらに、食事・運動といった生活習慣の改善により解消されない危険因子(耐糖能異常、脂質代謝異常、高血圧など)に対しては薬物療法を並行して実施する場合もある。また、喫煙は個別の動脈硬化の危険因子であることが疫学的に証明されているので、禁煙努力も並行して行うべきである。 しかし検診・脳ドックなどで無自覚のまま動脈硬化の進展が検査などにより発見されたり、動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞、脳卒中など)を発症した場合は、降圧薬(降圧効果以外にも動脈硬化進展抑止作用があるとされるアンジオテンシンII受容体拮抗薬などがよく用いられる)、抗血小板剤(アスピリンなど、いわゆる「血液サラサラ」効果を狙う)の投与などが検討され、バルーンカテーテル等による血管内療法や、血栓溶解療法、さらに冠動脈バイパス術のような外科的治療法がとられる場合もある。



2007年07月14日

メタボリックシンドローム(代謝症候群)の場合、動脈硬化の発生・進展防止が治療目標となり、脂肪蓄積の進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化と、脂肪燃焼を促す目的での運動療法が基本

基本的に「痛い」とか「つらい」といった自覚症状に乏しいのが生活習慣病の特徴であり、その治療は「自覚症状の緩和」ではなく、この病態を長期間・慢性的に持続させた結果として生じてくる「合併症予防」に目標がおかれる。

メタボリックシンドローム(代謝症候群)の場合、動脈硬化の発生・進展防止が治療目標となり、そのための脂肪蓄積の進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化と、脂肪燃焼を促す目的での運動療法が基本となる。さらに、食事・運動といった生活習慣の改善により解消されない危険因子(耐糖能異常、脂質代謝異常、高血圧など)に対しては薬物療法を並行して実施する場合もある。

また、喫煙は個別の動脈硬化の危険因子であることが疫学的に証明されているので、禁煙努力も並行して行うべきである。

しかし検診・脳ドックなどで無自覚のまま動脈硬化の進展が検査などにより発見されたり、動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞、脳卒中など)を発症した場合は、降圧薬(降圧効果以外にも動脈硬化進展抑止作用があるとされるアンジオテンシンII受容体拮抗薬などがよく用いられる)、抗血小板剤(アスピリンなど、いわゆる「血液サラサラ」効果を狙う)の投与などが検討され、バルーンカテーテル等による血管内療法や、血栓溶解療法、さらに冠動脈バイパス術のような外科的治療法がとられる場合もある。

2007年07月11日

スリム社会への挑戦、第1弾として5600万人の予防医療を進める


 さまざまな生活習慣病につながるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の大掃討作戦が、平成20年4月からスタートします。

厚生労働省が進める特定健康診断・特定保健指導で、40歳から74歳までの5600万人が対象という世界でも例がない規模で実施。

平成27年までに生活習慣病の有病者・予備群を25%減らすのが目標だ。

医療費抑制のための壮大な予防医療の試みであり、スリム社会への挑戦でもあります。



 メタボリックシンドロームは、内臓の周囲への脂肪の蓄積が原因で、高血圧、高血糖、高脂血などの症状が現れます。

それぞれの症状が軽度であっても、重複すれば動脈硬化が起こり、心臓病など複数の生活習慣病につながることになります。

 原因から結果まで明解なので、メタボリックシンドローム該当者・予備群は納得しやすく生活改善に励める。食事・運動療法により内臓脂肪を減らせば、生活習慣病をひとまとめに予防できるという多大な利点も見込まれる。こうしたことから、メタボリックシンドロームの考え方を取り入れた特定健診・保健指導を行うことになったということです。

 さらに平成12年に10年計画で始まった国民運動「健康日本21」を推進するため、初めて明確な数値目標を打ち出し、成果主義を表明した。達成するには、意識の変化を行動に結びつけ、積極的に生活改善に取り組んでもらう「行動変容」を促進する的確な保健指導が不可欠のテーマでもあります。

長年の生活習慣を改善するのは、並大抵の努力では成功しないものです。

 「自分から考えて生活改善の行動を起こし、それを持続できるようになるまで、押し付けではなく、支援の形で対応するのが望ましいでしょう」。愛知県の健康づくり拠点施設「あいち健康の森健康科学総合センター」(東浦町)副センター長の津下一代医師は、実績を踏まえてこのように強調した。

 センターはトレーニング室など全国でも有数の設備が整った施設で、いち早くメタボリックシンドロームの考え方を取り入れた保健指導を行っている。これまでの成果のひとつが、メタボリックシンドロームの診断基準をオーバーする腹囲90センチ以上の女性62人を対象に行った保健指導。わずか3カ月でメタボ該当者は18人から4人に激減した。その4人も高血圧など危険因子が3つだけ残り、診断基準(2つ以上)以下に抑えるまであと一歩のところに到達した。

 成功の秘訣(ひけつ)は、意識の変化に応じてアプローチの仕方を変えたことだった。健康に興味を持ち始める「関心期」から行動に移す「実行期」、継続して改善に挑む「維持期」と行動変容に至るまでの過程でいくつかの転機の段階がある。そのさい、「まず1週間やってみて手応えを感じたら続けて」とハードルを低くしたり、検査データから10年後の血糖値の予測をはじきだして「10年後の自分にいま投資して、長く健康で生活しませんか」とやんわり背中を押したりして説得する。集団指導で、経験を語り合い「自分もメタボから脱することができる」という気持ちを起こさせることも重要という。

 このような優れた改善例を全国から集めて、標準的な健診・保健指導プログラムが組み立てられた。

 手順は、腹囲が基準値(男性85センチ、女性90センチ)を超え、高血圧などリスクがひとつでもあれば「動機づけ支援」、2つ以上なら「積極的支援」と優先順位を決める。指導は個別やグループで行うほか、電話やメールでも臨機応変に対応する。

2007年07月01日

子供と未成年者のメタボリックシンドローム基準について

 新しい基準は、質的には成人向けの基準と変わらない。主に腹囲周囲径(ウエスト径)を測定するので、検査が簡単で行いやすい。子供の発育の差や民族によって数値が異なるので、腹囲の実測値よりも百分位数が重視される。

子供を年齢層(6歳-10歳、10歳-16歳、16歳以上)で分け診断する。
10歳以上の子供では、ウエスト径(腹囲を百分位で表示)と、2つ以上の臨床的な特徴(高中性脂肪、低HDLコレステロール、高血圧、高血糖)の有無で診断する。

10歳以下の子供ではメタボリックシンドロームについての診断は必ずしも必要ないが、内臓脂肪の蓄積のある子供や親には減量を勧めるべきだとしている。

 臨床的な特徴やからだの大きさは、年齢や発育によって変わっていく。現状の決定的なデータがないため、基準はIDFの成人向け基準の実際値と同じにする。HDLコレステロールは例外で、(性別ではなく)カットオフが使われる。16歳以上の子供には、IDFの成人用の基準を使うことができる。


メタボリックシンドロームがあると、将来に2型糖尿病や心疾患を発症するリスクが高くなる。IDFの疫学・予防タスクフォースの議長で、この基準の共同作成者であるポール・ジメット教授は「糖尿病と心疾患は死亡率を高め、深刻な障害をもたらします」と警告している。
子供と未成年者のメタボリックシンドローム基準

 
 「毎年約400万人が糖尿病に関連し亡くなっています。糖尿病患者数は1世代のあいだに3億8,000万人に達する見込みです。このままでは、子供たちが両親より先に亡くなるかもしれない最初の世代になります」。

 子供にとって、胎内での出来事や、発育初期の数年間の環境により、肥満、前糖尿病(predispose)、メタボリックシンドロームなどを発症しやすくなっているとう。さらに、世界中で都市化が進んでいること、食事、運動量の少ない生活習慣が、子供の発症リスクを高めている。

 IDFの前会長で基準の共同作成者であるジョージ・アルバーティ教授は「メタボリックシンドロームを早期発見し適切に対策すること、特に生活習慣の改善に向けた教育を行うことが、子供と未成年者の将来の健康を守るために重要です」と話している。

 「生活習慣を改善しやすい環境づくりを各国に呼びかけます。そのために、保健、教育、スポーツ、農業などのあらゆる分野にわたって調整していくことが望まれます。これこそが2型糖尿病と心疾患の負担を減らす唯一の方法です」。

2007年06月30日

腹囲の測定で、男性85cm以上、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満と診断できます

メタボリックシンドローム(代謝症候群)は自覚症状に乏しい生活習慣病ですが、

内臓脂肪型肥満は臍レベル腹部断面での内臓脂肪面積100cm²以上です。

ただし内臓脂肪面積を直接測定することは健康診断や日常臨床の場では容易ではないため、腹囲の測定により代用し、男性85cm以上、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満と診断します。

しかし、できれば腹部CT撮影等により内臓脂肪面積を精密に測定することが好ましいでしょう。

上記に加え以下の3項目のうち2項目以上

高血糖
空腹時血糖110mg/dL以上

高血圧
収縮時血圧130mmHg以上か拡張期血圧85mmHg以上のいずれか、又はいずれも満たすもの

高脂血症
血清中性脂肪150mg/dL以上か、血清HDLコレステロール値40mg/dL未満のいずれか、又はいずれも満たすもの
(注意)診断基準には、当然入ってよさそうな血清LDLコレステロール値やBMIが含まれていないことに注意する。またここでいう「高脂血症」はTGとHDLで判断し、肥満は腹囲で判断している。なお血清LDLコレステロール値や確定診断されている糖尿病はメタボリックシンドロームで定義するまでもなく、動脈硬化の危険因子と考えられている。





基本的に「痛い」とか「つらい」といった自覚症状に乏しいのが生活習慣病の特徴であり、その治療は「自覚症状の緩和」ではなく、この病態を長期間・慢性的に持続させた結果として生じてくる「合併症予防」に目標がおかれる。

メタボリックシンドローム(代謝症候群)の場合、動脈硬化の発生・進展防止が治療目標となり、そのための脂肪蓄積の進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化と、脂肪燃焼を促す目的での運動療法が基本となる。

さらに、食事・運動といった生活習慣の改善により解消されない危険因子(耐糖能異常、脂質代謝異常、高血圧など)に対しては薬物療法を並行して実施する場合もある。

また、喫煙は個別の動脈硬化の危険因子であることが疫学的に証明されているので、禁煙努力も並行して行うべきである。

しかし検診・脳ドックなどで無自覚のまま動脈硬化の進展が検査などにより発見されたり、動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞、脳卒中など)を発症した場合は、降圧薬(降圧効果以外にも動脈硬化進展抑止作用があるとされるアンジオテンシンII受容体拮抗薬などがよく用いられる)、抗血小板剤(アスピリンなど、いわゆる「血液サラサラ」効果を狙う)の投与などが検討され、バルーンカテーテル等による血管内療法や、血栓溶解療法、さらに冠動脈バイパス術のような外科的治療法がとられる場合もある。

2007年06月15日

メタボリックと心臓病の関係、心筋梗塞は動脈硬化を悪化させる肥満(内臓脂肪型)、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙が主要な原因です

 心臓へ酸素と栄養分を供給する冠状動脈に動脈硬化が進行すると、その内腔は狭くなり、さらに高度になると閉塞し血流が遮断されてしまいます。
このとき、心筋は酸素や栄養が不足するため細胞が死んでしまいます。

これを急性心筋梗塞といいます。


 原因は、動脈硬化を悪化させる肥満(内臓脂肪型)、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙が主要なものです。そのほかに、ストレス、過度の飲酒も関係しています。

 症状は、前胸部に突然激痛が20分以上持続します。顔面蒼白となり、冷や汗をながすこともあります。症状が現れた場合には初期治療が重要ですので、すみやかに医療機関を受診する必要があります。

 心電図検査により、心筋梗塞特有の異常所見を捉まえることが、初期診断において不可欠です。さらに血液検査、心臓⇔働きをみる超音波検査、冠状動脈の病変を調べる血管造影検査なども行われます。


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●脳血管性..

2007年06月05日

メタボリックシンドロームは自分でも検査と自己チェックが可能ですよ!! <詳しくはQ&Aをご覧ください>

Q.メタボリックシンドロームの診断で腹囲の測り方を、よく「おへその位置で」と説明していますが、なぜでしょうか?

A. それは、内臓脂肪蓄積の程度をできるだけ正確に知るためです。もともとメタボリックシンドロームの診断基準の基準値は、おへその位置でCTスキャンをしたときの内臓脂肪面積が100平方センチメートルを腹囲に換算して得られた数値です。腹囲は、実際に測ってみるとわかるように、測る位置によってかなり差があります。また勘違いされやすいのは、体型のウエストサイズとは異なることです。メタボリックシンドロームの診断に使用されるのは、おへその位置でのおなか周り(腹囲)です。


Q.腹囲とBMIは、どのように使い分けるのですか?

A. 「肥満とメタボリックシンドローム」でも説明されることがありますが、、肥満や過体重による体への悪影響の中でも、とくに動脈硬化の予防という観点でみるなら、腹囲を基準にしたほうが、コントロールに適していると考えられます。ただし、肥満は動脈硬化以外のさまざまな病気の危険因子なので、BMIも基準値内にしたほうがよいことは間違いありません。

Q.自分で体脂肪率を測っているのですが、測るたびに結果が異なります。これでよろしいのでしょうか?

A. 現在市販されている体脂肪計は、微弱な電気をからだに流して、その抵抗から脂肪の量を推測して結果を表示します。ですから同じ人でも測定時の条件で変化するのはごく自然のことです。また測定する部位(装置)によっても異なります。
 このようなことを理解して、いつも同じ時間帯に、なるべく同じような条件で測定するとよいでしょう。もちろんそのようにしても、若干の誤差はあります。しかし、毎日測定して記録していれば、その平均値が実際の数値に近いと考えてよいでしょう。
 また、数か月単位の長い目で見れば、体脂肪率が増えているのか減っているのかを知ることができます。それによって、ダイエットで体重は減っているのに体脂肪率は減らない、つまり、大切な筋肉が減ってしまっているという、不適切な減量法を避けることもできます。

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Q.血圧も測るたびに違う結果が出ます。これも機械の故障ではないのでしょうか?

A. 血圧は測定時の環境などによって、実際には瞬時、瞬時変化しています。2回続けて測って全く同じになることは、非常に珍しいと言えるくらいです。ですから、毎日、同じ時間帯(なるべく起床後トイレに行ってから食事を食べる前。薬を服用している方は、服用前)に、同じ姿勢で測り、記録するようにしてください。
 なお、もちろん、機械が故障する可能性もゼロではありませんので、心配なら病院に持参し測り比べてもらってください。


Q.尿糖検査でメタボリックシンドロームを見つけるには、食後2時間後ぐらいに測定するとよいという話でした。その理由を教えてください。

A. そのようにして測ると、最も陽性になり糖尿病を発見しやすいからです。尿糖が陽性になるのは血糖値が高いからですが、その血糖値が最も高くなるのは食事の1〜2時間後です。反対に食事の前は、血糖値が低く、尿糖も陰性の確率が高いと言えます。
 このことから、メタボリックシンドロームを見つけるには、なるべく食事の直前にトイレにいって一度、膀胱を空にしておき、食後に作られた尿で測定するとよいのです。陽性なら、医療機関を受診して詳しい検査を受けてください。尿糖試験紙や尿糖計は薬局で購入できます。


Q.最近のニュースで、高脂血症(脂質異常)の治療で大切なのはLDL- コレステロールの数値だということを聞きましたが、健康診断の結果を見ても、総コレステロールとHDL- コレステロールだけで、LDL- コレステロールが出ていません。どうしたらよいでしょうか?

A. コレステロールの値が動脈硬化の進行と相関関係があることは、古くからわかっていましたが、中でも悪玉と呼ばれるLDL-コレステロールとより強い相関関係があることは、少し遅れてわかってきたことです。測定精度が安定するようになったのはつい最近のことです。そのため今でも健康診断でLDL-コレステロールの値を示されないこともよくあります(費用の問題もあります)。このような場合、次の式でLDL-コレステロールの値を計算できます。

  総コレステロール−HDL-コレステロール−
   (トリグリセライド(中性脂肪)÷5)=LDL-コレステロール


 なお、トリグリセライド(中性脂肪)の値が400mg/dL以上の場合は、この式の信頼性が低くなります。

Q.ヘモグロビンA1cの基準値が4.3 〜5.8 パーセントとなっていましたが、健康診断の「基準値」の欄には、もっと低い数値が示されていたのですが…?

A. ヘモグロビンA1cは検査時点から過去1〜2か月間の血糖値の平均値と相関関係がある検査値です。一回の検査で過去1〜2か月間という長期間の健康状態がわかるので、糖尿病の治療においてはコントロール状態を把握するのにとても重宝する検査なのです。健康診断ではより軽症の糖尿病を発見し、早期に対策をとることに主眼がおかれます。そのため、健康診断でのヘモグロビンA1cの基準値は低めに設定されます。2008年から開始される特定健診ではヘモグロビンA1cの基準値は5.2%以下に、空腹時血糖の基準値も110mg/dLから100mg/dLに引き下げられます。
なお、ヘモグロビンA1cは腎臓病や溶血性貧血などのほかの病気で増減する点に注意が必要です。このため、糖尿病かそうでないかを診断する際には、あくまで血糖値が判定基準であり、ヘモグロビンA1cは参考情報として利用されています。


Q.尿酸値や肝機能の検査も、メタボリックシンドロームに関係があるのでしょうか?

A. 尿酸値が高くなる高尿酸血症は、痛風の原因として知られていますが、実は内臓脂肪の蓄積と相関関係があることがわかっています。これには、内臓脂肪蓄積によりインスリン抵抗性が強くなって、本来なら腎臓でろ過されて尿の中に排泄される尿酸が、腎臓で再吸収されたりするためではないかと考えられています。高尿酸血症もメタボリックシンドロームも、ともに肥満男性に多いことも、両者の関係が深いことを示唆しています

 このような病気の原因の共通性に加えて、尿酸値が高いこと自体が、動脈硬化の進行を早めることを指し示す研究結果もあります。
 肝機能については、従来、お酒の飲み過ぎによるアルコール性肝炎や、あるいはB型、C型などのウイルス性肝炎を見出だすための検査項目として位置付けられてきました。しかし最近、アルコールをそれほど飲まず、ウイルス感染もないのに肝機能障害が進行している人が少なくなく、その原因はおもに脂肪肝であることが注目されるようになっています。非アルコール性脂肪性肝炎、英語の略称ではNASH(ナッシュ)と呼ばれます。
 AST(GOT)、ALT(GPT)の検査は、肝臓の細胞が壊れる量に比例して血液中に現れる酵素のことです。その値が高いということは、肝臓の細胞が多く破壊されていることを意味します。メタボリックシンドロームでは、余分な中性脂肪が肝臓に蓄積することなどから、NASHの頻度が高くなりますので、これらの数値にも気をつけたほうがよいでしょう。

日本生活習慣病予防協会のサイトを参考にしています。
監修 和田高士(日本生活習慣病予防協会理事、東京慈恵会医科大学新橋健診センター・所長)

2007年06月01日

高脂血症とメタボリックシンドロームの関連性について<Q&Aを参考にしてください>

Q.高脂血症の原因はなんですか?

A.高脂血症は生活習慣病の一つです。つまり、血清脂質が高くなりやすい遺伝的な背景がある人が、食べ過ぎや飲み過ぎ、それによる肥満など、血清脂質を高くするような生活を送っていることで発病します(遺伝的なことだけで血清脂質が高くなる患者さんも、まれにいます)。
 日本では戦後、生活習慣の欧米化が進み、徐々に高脂血症がメジャーな病気になってきました。食生活にはおいては、摂取エネルギー自体はあまり変化していないものの、脂肪分の摂取量、とくに動物性脂肪の摂取量が増加してきました。そして、摂取したカロリーを消費する機会、つまり、からだを動かす機会も、減ってきています。こうしたことが、高脂血症の増加につながっています。
 高脂血症の原因のうち、遺伝的なことは修正できませんが、生活習慣は修正可能です。ですから、高脂血症の治療は、生活習慣の改善が基本となります。このことは、メタボリックシンドロームについても同じです。



Q.日本人は心臓病になりにくい人種だから、コレステロールが高くても、薬を飲まないほうが良いという話を聞きました。本当でしょうか?

A.日本人は伝統的に動物性脂肪をあまりとらず、菜食中心の食生活を送ってきました。だからコレステロール値が高くなく、心臓病も欧米に比べて少ないのは事実です。魚をよく食べることも、血液をサラサラにするのに役立っているのでしょう。
 ただ、現在の日本人の食生活はどうでしょうか? 動物性脂肪の摂取量は年々増え、若い世代のコレステロール値は、アメリカと逆転現象が起きています。
 人生の前半をかつての日本で生活していた現在の高齢者にとっては、確かに今からコレステールを下げる治療をしても、効果はそれほど高くないかもしれません。しかし、問題は、今、実年世代の方やそれより若い世代の方です。こうした世代の方は、もはやかつての日本食とは縁遠い、欧米化された食生活を送っていることでしょう。高脂血症をそのまま放置すれば、何年かあとに大変なことになってしまう確率が高いことは間違いありません。食事療法や運動療法を続け、それでも検査値が高いのであれば、薬が必要です。
 なお、コレステロール値を下げる薬は、単に動脈硬化の進行を抑えるだけでなく、すでにある程度進行してしまっている動脈硬化巣(血管内腔が狭くなっている部分)の血管壁を安定化させ、心筋梗塞などの発作が起きにくくする効果もあります。
 最近、国内で日本人を対象に行われた大規模な臨床研究の結果が発表されました。それにより、日本人でも高脂血症を薬で治療することで、心臓発作の頻度が3割以上低下することが確認されました。しかもこの研究では副作用も特に現れることなく、しかも従来、薬の効果がやや疑問視されていた、閉経後の女性の高脂血症治療にも、薬が役立つことが立証されました。「日本人はコレステロールが高くても良い」とは、もう言っていられません。

Q.コレステロールが低い人ほど死亡率が高くなるという話もあるそうですが…

A.そういう統計も確かにあります。コレステロールは、全身の細胞の細胞膜の形成などに必要不可欠なものですから、コレステロール値があまり低過ぎると、高血圧があれば、血管を破り脳出血の頻度が高くなったりもします。
 しかし、注意しないといけないのは、なにも治療していないのにコレステロールが低い状態と、高脂血症の治療のためにコレステロールを低く抑えている状態を、一緒にしないことです。治療をしているわけではないのにコレステロール値が低いということは、高齢や癌であるといった影響で、栄養状態が良くないことを表している可能性が考えられます。栄養状態が悪ければ、感染症などのさまざまな病気にかりやすくなりますから、死亡率が高くなるのは、言わば当然です。
 そうではなく、むしろ栄養のとり過ぎでコレステロール値が高くなっている場合、それを下げなければ動脈硬化が進行して、心筋梗塞や脳梗塞になりやすくなってしまいます。

Q.メタボリックシンドロームの診断基準には、LDL- コレステロールや総コレステロールが入っていません。高脂血症でメタボリックシンドロームにも該当する場合、LDL- コレステロールは気にしなくて良いのでしょうか?


A.メタボリックシンドロームという病気の診断基準がなぜ設けられたのかについて、前回少しお話ししました。メタボリッシンドロームは、動脈硬化の危険因子であることがわかっていたコレステロールを下げたにもかかわらず、心筋梗塞などの動脈硬化性の病気が完全には抑え切れないことから、原因を追及していった結果、浮かび上がってきた状態です。今でも、動脈硬化性疾患を引き起こすいくつもの危険因子のうち、単独で最も強い影響力を持っているのがLDL-コレステロールであることは、変わりありません(“超悪玉”と言われるsdLDL-コレステロールは、今のところまだ一般的な検査項目にはなっていません)。
 ですから、高脂血症の患者さんが、メタボリックシンドロームにも該当する場合、まず、LDL-コレステロールをしっかり下げることが前提です。そのえで、中性脂肪やHDH-コレステロールに気をつけていくようにします。

Q.超悪玉コレステロールを減らす方法はありますか?

A.“超悪玉”と呼ばれるsdLDL-コレステロールは、中性脂肪の値と相関関係があります。ですから、中性脂肪を下げる治療が、sdLDLも減らせると考えられます。
 もう少し詳しく説明すると、中性脂肪はLPL(リポタンパクリパーゼ)という酵素で分解されるのですが、メタボリックシンドロームではインスリン抵抗性などのためにその酵素の活性が低下していして、それがsdLDLが増えたり、HDLが減ったりする一因と考えられています。そのため、メタボリックシンドロームという状態の基本に近い、インスリン抵抗性を解消すること、さらにさかのぼって言うと、内臓脂肪を減らすことが、sdLDLを減らしたり、HDLを上げることにつながると言えます。また、運動によってLPLの働きを良くするなどでも改善されます。

Q.高脂血症でメタボリックシンドロームのときに処方される薬について教えてください。

A.高コレステロール血症に対しては、スタチンという薬を処方するのが一般的です。脂質の吸収を阻害する薬もあります。高中性脂肪血症に対しては、フィブラートという薬がよく処方されます。フィブラートはHDL-コレステロールを上げるようにも働きます。
 なお、スタチンとフィブラートを一緒に服用すると、副作用が起こりやすくなると言われています。副作用の予防のためにも、高脂血症とメタボリックシンドロームの両方に該当する場合、薬だけに頼って治療するのではなく、食事療法や運動療法をしっかり続けることが大切です。

監修 中村治雄(日本生活習慣病予防協会理事、三越厚生事業団常務理事)「日本生活習慣病予防協会」サイトより

高血圧とメタボリックシンドロームはどんな関係にあるの?<Q&Aを参考にしてください>

Q.よく「上の血圧」とか「下の血圧」とか言いますが、どのような意味なのでしょうか?

A.血圧とは、血液が血管(動脈)を流れる際に、血管の壁にかかる圧力のことです。では、どんなときに血管の中を流れる血液量が変化するのかというと、それは心臓が収縮して血管に血液を送り出したときですね。心臓が収縮したときには、まとまった量の血液が血管内部に送り出され、血管壁に高い圧力がかかります。つまり、血圧が高くなります。よく「血圧の上かいくつ」とか言いますが、それは心臓が収縮して血液が送り出されて最も血圧が高くなったときの血圧値のことです。専門的には、「収縮期血圧」あるいは「最高血圧」と呼んでいます。
 反対に心臓が膨らんで(拡張して)、心臓が血液を送り出す働きをしていないタイミングでは、血管壁にはあまり高い圧力がかかりません。その状態の血圧値が「下の血圧」、専門的には「拡張期血圧」「最低血圧」と呼んでいるものです。

Q.収縮期血圧が高いときと、拡張期血圧が高いときで、なにか意味が違うのでしょうか?

A.いろいろな病状があるので一概には言えませんが、一般的には、収縮期血圧が高いことは、心臓が強い力で血液を送り出さなければならない状態であり、たとえば末梢血管が強く収縮したりしている時です。拡張期血圧が高いことは、心臓に近い大動脈の弾力の増加と末梢の細い血管抵抗が増強している時です。



Q.高血圧の診断基準を教えてください。

A.収縮期血圧が140mmHg以上、または、拡張期血圧が90mmHg以上のときに、高血圧と診断されます。 なお、家庭血圧(市販の血圧計を用いて家庭内で測定する場合の血圧)は、精神的な緊張がないことなどから医療機関で測定するときよりも通常は低い値になるので、収縮期血圧135mmHg以上、または、拡張期血圧が85mmHg以上で、高血圧と判定します。

Q.メタボリックシンドロームの診断基準にある血圧の基準値が、高血圧の診断基準値よりも、厳しい数値なのは、なぜですか?

A.メタボリックシンドロームは、複数の生活習慣に基づく病気やその予備群が重複して動脈硬化を進行させる状態です。それぞれの病気の程度を個別にみた場合、必ずしも深刻ではなく、すべてが見過ごされてしまい、結果的に動脈硬化の進行を許してしまう可能性が少なくありません。そのような状態を見逃さずにしっかり治療につなげるために設けられたのが、メタボリックシンドロームの診断基準です。よって、より軽度の血圧異常も、無視できないわけです
 事実、メタボリッシンドロームに該当する場合の心臓血管の病気(狭心症や心筋梗塞)の発症率を、メタボリッシンドロームではない人の発症率を1として比較すると、高血圧の診断基準の140/90以上だと2.1倍に増えますが、メタボリッシンドロームの診断基準の130/85以上にまで下げて比較しても、なお1.8倍に上ることが示されていて、あまり差はありません。内臓脂肪型肥満の場合は、より低めの血圧でも、注意が必要だということです。

Q.治療の目標値は、どくのくらいですか?

A.高血圧の一般的な降圧目標は、若年・中年者では130/85mmHg未満です。ただ、高齢者の場合は、すでに動脈硬化がある程度進行していて、血圧を下げることにより臓器の血流不足が起きる心配もあるので、一般にやや高めの140/90mmHgが目標とされています。一方、高血圧によって臓器の障害が進行しやすい状態である、糖尿病や腎臓病の患者さんには、より低めの130/80mmHgが目標とされます。

Q.肥満の場合、どのくらい減量する必要がありますか?

A.肥満は塩分過多と並ぶ高血圧の主要原因の一つです。肥満で高血圧の場合、減量することで血圧もずいぶん下がってきます。理想的なことを言えば、肥満が解消されるまでの減量、つまり標準体重に近付けることがベストですが、実際には、現在の体重から4〜5kg程度の減量でも、かなりの効果を期待できます。肥満に該当する方にとって、この程度の減量はそれほど難しくはないはずですので、ぜひがんばってください。
 なお、肥満に該当しなくても(BMIが25未満でも)、ウエストサイズがメタボリックシンドロームの基準値(男性は85cm以上、女性は90cm以上)を超えている場合は、ウエストサイズを指標にしたダイエットが必要です。
Q.高血圧の治療でよく減塩が勧められますが、どのくらいまで食塩を摂ってよいのでしょうか?

A.日本人の1日あたりの食塩摂取量は、平均で11〜12gです。これは、欧米人に比べてかなり多いです。日本食は伝統的に高食塩で、みなさん塩辛いものに慣れ過ぎているのですね。
 現在、高血圧の患者さんには、1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることが目標とされています。調味料として食塩やしょうゆ、みなどを全く使わなくても、約2gの塩分が食事とともに体内に入ってきますから、調味料として使うのは、それを除いた分です。
 急にここまで減塩するのは現実的ではないので、最初は8〜10gを目標にしてもよいでしょう。それが達成できたら、時間をかけて少しずつ、塩分摂取量を減らしていってください。


監修 猿田享男(日本生活習慣病予防協会理事、慶應義塾大学名誉教授)「日本生活習慣病予防協会のサイトを参考にしています。

2007年05月26日

メタボリック症候群、金沢大学のグループ 皮下脂肪、部位特定を研究、手軽に診断へ 

地元新聞での報道では、「金大教育学部の出村慎一教授らの研究グループは十四日、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の診断基準となる内臓脂肪量の測定を簡素化するため、内臓脂肪量と密接に連動して増減する皮下脂肪の部位を特定する研究に乗り出した。現在、内臓脂肪量を正確に計測するにはCT(コンピューター断層撮影)検査が必要だが、研究が成功すれば、特定の部位の皮下脂肪の厚さを測るだけで内臓脂肪症候群の診断ができるようになる。」という記事が掲載されていました。



 この研究は、川北町にあるスポーツリゾート「アマン」の協力を受け、二十―七十代の施設利用者三十人を検査の対象として、各種トレーニングを通じた脂肪量の変動を調べることによって得られたそうです。

 対象者はマラソンや水泳、エアロビクスなどの有酸素運動のみのグループ、有酸素運動と筋力トレーニングの両方に取り組むグループに分かれ、一日約一時間半の運動を週に二、三回行う。内臓脂肪と皮下脂肪の増減を細かく分析することで、関連性を割り出し、内臓脂肪の減少に有効な運動プログラムも検証したそうですね。

 初日は、対象者が「アマン」でほおや胸、腹など十四部位の皮下脂肪の厚さの測定と血液検査などを受け、能美市緑が丘十一丁目の芳珠記念病院を訪れ、CTで内臓脂肪量を測った。

 対象者は今後、プログラムに沿ってトレーニングし、六月十一、十三日に中間測定、七月九、十一日に最終測定を受ける。出村教授らはデータを基に内臓脂肪とかかわりの深い皮下脂肪の部位を調べるということです。




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